【50代からの資格取得】 FP技能士3級

資格

日本人はお金の知識が乏しいと言われます。以前のように経済が自然に成長している時代であれば、それでもよかったでしょう。ただ、現在のような厳しい経済情勢においては、特に年齢を重ねるにつれ、税金、保険、金融、資産などお金についてしっかりした知識を得ることは、必要不可欠です。そのような知識を学ぶためにファイナンシャル・プランニング(FP)技能士の試験に挑戦することは有効です。今回はその入門編ともいうべき資格「ファイナンシャル・プランニング技能士3級」について調べました。


ファイナンシャル・プランニング技能士3級とは

国家資格である技能検定制度の1つです。ファイナンシャルプランナー(FP)は、税金・保険・年金・金融・保険・不動産などの幅広い知識と視野を持つ、お金の総合エキスパートです。ファイナンシャル・プランニング技能士3級はその入門編とも言える資格で、試験対策ではそれぞれの基礎を学びます。

銀行や保険、証券などの金融業界、住宅メーカーや住宅販売など不動産業界で役立つ知識を学びますが、50代の就活ではこの資格が直接的に有利になるとは考えにくいです。ただ全く役に立たないわけではなく、国家資格ですから履歴書に書けば印象もよくなり、実生活においても大いに役立つはずです。

試験情報

受験方法がちょっと複雑で、試験実施団体は日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(以下「FP協会」と書きます)と金融財政事情研究会(以下「金財」と書きます)があります。受験者は好きな団体を選べますし、どちらも同じ資格が得られます。違いは実技試験の科目が、FP協会は「資産設計提案業務」であるのに対し、金財は「個人資産相談業務」と「保険顧客資産相談業務」から選択することです。保険の外交員は金財の「保険顧客資産相談業務」を受験するようですが、一般的にはFP協会なら「資産設計提案業務」、金財なら「個人資産相談業務」を選ぶことになると思います。最近の市販のテキスト、問題集では両方に対応できるようになっていますので、どちらを選んでも問題ないと思います。「保険顧客資産相談業務」については、違った学びが必要になるかもしれません。



<試験日程と会場>

2023年度の実施日は5月28日(日)、9月10日(日)、2024年1月28日(日)です。

試験は日本全国の都道府県で行われます。FP協会と金財は同じ日程で別会場で試験を行いますので、掛け持ち受験はできません。

<受験手続き>

試験の申し込みはウェブサイトから手続きできます。

日本FP協会

https://www.jafp.or.jp/exam/app/3fp.shtml

金財

https://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/apply/index.html

受験料はFP協会と金財とも学科・実技各3,000円で合計6,000円です。

<試験科目と合格ライン>

日本FP協会

学科 筆記(マークシート形式) 60問 120分 36点以上(60点満点)

実技 筆記(マークシート形式) 20問 60分 60点以上(100点満点)

金財

学科 筆記(マークシート形式) 60問 120分 36点以上(60点満点)

実技 筆記(事例形式) 5問 60分 30点以上(50点満点)

つまり60%の正解が合格ラインです

学科試験の試験科目はFP協会金財とも共通で以下の通りです。

・ライフプランニングと資金計画 

・リスク管理 

・金融資産運用 

・タックスプランニング 

・不動産

・相続・事業承継

実技試験科目

FP協会 資産設計提案業務

金財 個人資産相談業務 または 保険顧客資産相談業務 より選択



合格率

FP協会の2022年の合格率は以下の通りです。

学科 1月 87.01%    5月 83.37%  9月 80.78% 

実技 1月 90.75%    5月 90.33%  9月 84.44%

金財の2022年の合格率は以下の通りです。

学科 1月 62.52%  5月 49.03%    9月  43.41% 

実技 1月 45.98%   5月 52.22%    9月 49.46%

FP協会の方がかなり合格率は高めです。金財は法人申込の受検者が多いことや、実技試験が専門的で難しいことが理由だと言われています。FP協会で受けた私は金財のことはよくわかりませんが、やはり合格率が高い方をお勧めしたいです。受験者の中には現在金融関係の仕事をしている人もいると思いますので、私のような初学者で業界未経験者の合格率は、実際の数値よりも下がると思います。それでもFP協会の試験では学科実技ともに合格して資格を取得している人は70%以上いますので、しっかり準備すれば大丈夫だと思います。

学習方法

「過去問をやれば合格できる」という人もいますが、暗記だけでは知識になりません。知識にならなければ、資格は無意味です。特にタックスプランニングやライフプランニングといった、FPの核ともいうべき科目は簡単ではありませんので、基本的な理解とイメージをつかむことがことが結果的には効率のよい学びとなります。そのためにはDVDなどの映像教材で学ぶか、文字が大きくイラストや表などが充実した読みやすいテキスト、問題集を選んで購入、何度も繰り返し読むことが大切です。仕上げは過去問を繰り返し解くことです。過去問だけ何度も解いて丸暗記で「効率よく合格」を目指す人もいますが、それでは理解が深まらないため、かえって時間がかかったと思います。その方法で合格しても、肝心の知識はまず身につきません。



就活転職には直接役立ちませんが、知識はそれなりに役に立ちます

先に書きましたように、この資格を持っていても就活や実際の仕事に直接結び付くとは考えにくいです。ただ、試験対策で学ぶ内容は50代の人間として知っておかなければならないこと、知らないと恥ずかしい知識ばかりだと思います。もちろん履歴書に書けますし、知らない人からは「ファイナルプランナーの資格持っているんだね!」と言われたことがあります。まず、どんな資格を取得しようか、悩んでいる人にはお勧めかもしれません。特に親の終活などに関わっている人は、相続や不動産など勉強することはきっと役に立ちます。相続でもめた時も、「ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を持っている」というのは武器になるかもしれませんから。

教材/講座の一例

初めての学びには映像講座が有効だと思います。市販の教材では人気シリーズ「みんなが欲しかった! FPの教科書 3級」のテキストとそれに対応するDVDがお勧めです。まず映像講義で学習イメージを掴み、テキストで理解を深めるのが最も効果的です。もし金融関係で実務経験のある人や詳しい人はテキストだけで十分でしょう。DVDは少し高いですが、試験が終わればメルカリなどでそれなりの金額ですぐ売れると思います。

みんなが欲しかった! FPの教科書 3級 2022-2023年

市販の教材で学ぶなら、過去問対策として問題集も1冊あった方がいいと思います。私が実際に購入したのは「史上最強のFP3級問題集」でしたが、「うかる! FP3級 速攻問題集」もとてもよくまとまっていて、いずれも追い込み学習にはバッチリだと思います。


人気の資格ですので通信講座もたくさんありますので、自分に合ったものを探してみてください。比較的合格率の高いFP3級ですが、金融業の実務経験のない私のような人間には簡単ではありませんでした。高い受験料を無駄にしないために、一発で合格したいですね。またFPの勉強は自分のための勉強でもありますので、しっかり基礎になる学習ができる教材を使用することをお勧めします。頑張ってください!

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*本記事は、以前発表したブログ記事を一部内容を50-60代向けに再編集したものです。(著者 tomo)

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