このブログでは50代からでも役立つ、取得すべき資格について自らの経験も含め具体的に紹介しています。今回は「日商簿記2級」についてです。
日商簿記2級について
前に日商簿記3級について書きました。

一般的に「就職/転職には簿記は2級が必要」と言われていますが、難易度は大きくアップします。3級では簿記の基本について出題されますが、2級はより内容が深く広範囲になります。日本商工会議所の「商工会議所の検定試験」ホームページでは簿記の定義を紹介していますので、その一部を紹介します。
経営管理に役立つ知識として、企業から最も求められる資格の一つ。
高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できるなど、企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うために求められるレベル(日本商工会議所の「商工会議所の検定試験」ホームページより)
企業の経理の知識はもちろん、財務諸表や経営状況の分析ができるようになり、会社経営に大いに役立つ本格的な資格です。
日商簿記2級と経理事務の実務経験があれば、40~50代でも転職のチャンスはあります。経理はもちろん、実務経験をアピールして経営幹部としての売り込みもできます。経営数字を読める力は、業種・職種にかかわらず多くの企業で重宝されるはずです。
試験情報
3級同様、試験には受験資格がありません。年齢・国籍・学歴・実務経験に関係なく、誰でも受験できます。いきなり簿記2級から受験することも、同じ日に3級2級をダブルで受験することも可能となっています。ただ、現実的には3級で基礎を学んだ後に、2級に挑戦するというのが一般的ですし、その方がいいと思います。
<2023年度の統一試験日程>
2023年度の統一試験実施日は以下の日程です。
6月11日(日)、11月19日(日)、2024年2月25日(日)
オンライン試験
詳しくは商工会議所の検定試験のホームページでご確認ください。
<受験手続き>
3級同様、試験の申し込み方法や手続きは各商工会議所が発表します。試験日の約2ヶ月前に受験希望地の商工会議所に確認することが必要です。
<受験料> 全国共通で4,720円
<試験科目と合格ライン>
試験科目:商業簿記/工業簿記(原価計算を含む)5題以内 試験時間:120分 合格基準:70%以上
日商簿記2級 合格率
最近の簿記2級の合格率は以下の通りです。
2023年 2月 36.5% 6月 34.0%
2022年 2月 17.5% 6月 45.8% 11月 30.2%
2021年 2月 8.6% 6月 24.0% 11月 30.6%
2020年 2月 28.6% 6月 中止 11月 18.2%
2019年 2月 12.7% 6月 25.4% 11月 27.1%
2018年 2月 29.6% 6月 15.6% 11月 14.7%
2021年2月は17.5%でしたが、6月は一気に45.8%まで上昇、その後も30%以上と安定しています。
想像以上の「難関」です
私は以前小さな会社の責任者をしていましたが、経営は本当に適当でした。経営に役立つ経理の基本を勉強したいと思い3級に挑戦、合格した後に2級に挑戦したいと思いました。3級を学んでいた時に「簿記は面白い」と感じるようになり、また実際に役に立つ内容だと実感したので、2級への挑戦も楽しみではありました。しかし、話には聞いていましたが、3級と2級のあまりのレベルの違いにびっくりしました。3級は独学でも十分でしたが、2級は実務経験がない人は、テキストや問題集での独学だけでは、難しいと思います。それなりに費用はかかりますが、合格に近づける講座を学ぶべきだと思いました。私は他にもいくつかの資格取得の勉強を同時進行していたので、簿記2級の学習に割ける時間も予算も限られていました。優先順位を再検討した結果、合格率の高いい他の資格を優先することにしました。最近は以前に比べ合格率は高くなってはいますが、決して易しくはないと思います。
個人的には3級だけでいいと思いました
一般的に「簿記は2級を取らないと就職には有利にならない」と言われていますし、実際にそうでしょう。しかし2級は3級に比べ格段にレベルが高く、合格率も10%代とかなり下がります。私の個人的な考えですが、簿記資格を武器にこれから経理職で一生食べていくと覚悟を決めた人には、挑戦する価値があると思います。以外の人は取得は3級までにして、その知識を実務で活かす努力をした方がいいと感じました。
それでもチャレンジする人はぜひがんばってください!
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*本記事は、以前発表したブログ記事を一部内容を50-60代向けに再編集したものです。(著者 tomo)